パスが微妙なときの仕事
10年以上のフリーター生活と、3社での正社員就労をしてきたFTM当事者が、
当事者の目線でおすすめの仕事や面接の受け方を解説していきます。
なお、業務内容によっては10年以上昔の話も含まれるため多少の相違があるかもしれません。また、当然のことですが職場ごとの違いはあるのでご了承ください。
自分にとって1番悩みが深くて正解が分からなかったのは、ホルモン注射を始める前から、始めて半年経つくらいまでの、パス度が微妙な頃でした。
どっちで履歴書を書くのか、面接はスーツで行くか…
ただでさえ大変な就活なのに、職種や業務内容について希望を考える前に、まずスタート地点にすら立てない気分でした。
そんな移行期にしていた仕事、面接でのやり取り。参考になれば幸いです!
なお、私は大学を出ていないので新卒での入社は未経験ですが、新卒の採用面接を行った経験はあるのでそこは人事的な目線も含めてお話したいと思います。
【履歴書について】
性別欄は、送付か持参かで変えてます。
具体的に言うと送付の場合は望む性別に○、持参の場合は無記入です。
理由として、
①書類選考がある場合にはまずそこを通過し、面接にこぎつける事を目的としている
②零細企業やバイトの面接だと、応募書類の扱いが雑で皆に見られる可能性がある
以上の2点です。
求人広告なんていくらでも良いこと書けますから、実際面接してみて働きたいと思ったら自分の事を話します。
自ら無駄にアウティングする必要はありません。
【免許取得はしておく】
これは私生活においても絶対必須。
なぜなら免許には性別欄がないから!しかも大抵の手続きで1点受付可能。
戸籍変更せず、埋没して生きていくにしても絶対必須です。I Love免許。
【おすすめバイトはサンプリング配布】
接客関連はどうしてもお客さんからの呼ばれ方に一喜一憂してしまいます。精神的に楽だったのはサンプリング。
ポスティングは労力と給料が見合わないのでおすすめしません。
【派遣もあり】
派遣だと、当然ですが直接雇うのは派遣会社です。なので派遣会社に事情を伝え、勤務先では望みの性別で働かせてもらうという事が可能です。
私が初めて正社員になったのもこの方法です。
詳しくはまた別で書いていきたいと思います。
お仕事紹介③ おなべバー
こんにちは。
今回はLGBTQの、特にTに該当する方は1度は検討するのでしょうか。夜のお仕事についてです。
分かりやすくするため「おなべ、おかま」と記載しておりますが、差別的な意図は一切ありませんのでご了承下さい。
私がftmだと認識した20年近く前の知識では、そういう人間はおなべバー、mixバー、ボーイの仕事をするものだと思い込んでおりました。
なので20才になってすぐ、HPで求人をしていたおなべバーに応募をし、そこで2年間。
次はその5年後くらいに短期で良いから、と知り合いに頼まれ、本当に短期の3ヶ月ほど、就労しました。
【お仕事内容】
お酒を作り、喋り、歌い、飲む!!飲む!!飲む!!
とにかく飲みます。
下っ端で指名客もいないうちは、平均して境月のボトル5本くらい1人で飲んで、お客さん呼べない分の売上をカバー出来るようにしてました。
カウンターバー形式だったり、スタッフができる限り飲まないで良いように配慮してくれているお店ではこの限りではありません。ただどうしても職業柄、お酒の伴う付き合いは増えるでしょう。
あと勘違いしてる人もいますが、毎晩異性と楽しく飲んでちやほやされる仕事ではありません。
そんなのはごく一部のグッドルッキングの持主で、それでも話がつまらなかったり飲めなければ容赦なく罵倒されます。
基本的にお客様はストレスにまみれた状態で大量の飲酒をするので、愉快な事ばかりではありません。
また、同性(おなべバーに男性、おかまバーに女性)の来店も多いです。社会科見学的な興味本位でご来店されて常連になってくださる方もいますが、中には「男装の女」を求めてくる方もいます。
そういった方にも楽しんで頂けるように徹する事が出来るなら、アウティングの被害に遭う心配なども無いので快適かと思います。
【当事者の仲間が出来る】
同じ職場のメンバーもお客様も、基本的には理解者です!
10年以上夜の仕事を続けてトークスキルと人脈を磨き、高い収入とやりがいを得ている友人もいます。
夜の世界でやっていく!という強い意思と野心があるなら、挑戦してみてはいかがでしょうか。
お仕事紹介① コンビニバイト
10年以上のフリーター生活と、3社での正社員就労をしてきたFTM当事者が、
当事者の目線でおすすめの仕事や面接の受け方を解説していきます。
なお、業務内容によっては10年以上昔の話も含まれるため多少の相違があるかもしれません。また、当然のことですが職場ごとの違いはあるのでご了承ください。
まずはコンビニ編からいきます。
《コンビニ》 おすすめ度 ★★☆☆☆
やったことある人も多いのではないでしょうか、まずはコンビニです。
地域によって時給は様々ですが、地域の最低賃金が相場のお店が多く、都心の混む時間帯は少し高めの設定にしているお店もあります。
私は2店のコンビニでトータル3年ほどバイトしました。
【コンビニのおすすめポイント】
・大抵24時間営業なので好きな時間に働ける。掛け持ちもしやすいので時間を売ることに抵抗がなければ稼ぎやすい。
・制服が男女共通。シャツを羽織るだけ、エプロンするだけのお店が多いので更衣室は無い場合が多い。
・トイレが男女分けられていない店も多い
・業務内容が多岐に渡り、バイトでも発注やPOSレジ集計の仕事を任せて貰える場合もある。探せばいくらでも仕事があるので、飽きにくい。
【コンビニのキツいポイント】
・接客業なので人と接することは避けられない
⇒居酒屋等も共通ですが、パス度低い人や中性的な人は「男?女?どっち?」みたいな質問は覚悟した方がいい
・業務内容と賃金が見合わない
⇒町のなんでも屋さん状態にも関わらず、時給は最低クラス
・事務スキルは磨けない
・メリットの裏返しで、業務が多すぎる。単純作業がしたい人には向かない。
・社員の場合、シフト制で夜勤もあるので規則正しい生活を送ることは諦めた方がいい
まとめると、接客業が嫌ではなく、時間に融通が利くバイトをしたい場合にはコンビニはそこそこおすすめです。
ただし!!あくまでもバイトの場合で、正社員は直営かFCかなどで変わってくるので、とにかく社員になれればなんでもいいみたいな気持ちで就職するのはやめておきましょう。
お仕事紹介② 居酒屋バイト
10年以上のフリーター生活と、3社での正社員就労をしてきたFTM当事者が、
当事者の目線でおすすめの仕事や面接の受け方を解説していきます。
なお、業務内容によっては10年以上昔の話も含まれるため多少の相違があるかもしれません。また、当然のことですが職場ごとの違いはあるのでご了承ください。
それではお次、飲食店バイト編いきます。
《飲食店バイト》おすすめ度★☆☆☆☆~★★★★★
飲食店はおなべバー2店、居酒屋バイトを5店、正社員で某アイスクリームチェーンの店長を2年間勤めました。
今回は居酒屋バイトを紹介します。
おすすめ度がばらついた理由としては、働く立地、客層の幅の広さがあるからです。
【おすすめポイント】
・飲食チェーンやサービス業界の社員を目指している人以外は、居酒屋の場合は個人店でちゃんと料理を作っている店を探しましょう。
⇒ちゃんとした料理を出す店は、作る人も真面目で真っ当です。お店の為に頑張れば、強い味方になってくれます。また、そういう店は往々にして客層も良いので、酔客に絡まれる事も少ないですし、嘔吐処理も少ないです。
・料理、衛生を学べる。
・スキルを身につければ独立も可能。
・接客を行う中で、気遣いや敬語マナーを学ぶことが出来る。
・ニコニコ元気な若者ならまず採用される。
【イマイチなところ】
・酔客や子供の汚物処理は避けられない。
・接客が伴う。
・リーマンショック、コロナなど、社会情勢に影響を受けやすい。
以上、居酒屋バイトの紹介でした。
掃除は大抵の職業で伴いますし、何より接客業は義務教育に取り入れた方が良いと思えるくらい学びが多い仕事です。
ぜひ、一生に1度は経験してみることをオススメ致します!